町長への手紙から…


 4月号に掲載しました『町長への手紙』が、何通か寄せられています。
 その中に、「幼稚園の給食について」がありましたので、給食についての考えを掲載いたします。

《子どもにとってのお弁当》
「今日は「○○」が入っているんやで! みせたろか、あのねー先生。」と、登園するなり心はずむ声。お友だちや先生に、「私のお弁当、お母さんがつくってくれやったお弁当…」と、とっても大切そうにそして自慢気に、誇らし気に話してくれる満面の笑顔。
 子どもはお弁当をつくってくださる親の姿を想像しながら、お弁当を開けてみて、そして食べてみて、親の愛情を体感しています。
 教師は、その姿に、「全部きれいに食べられたら喜んでくださるネ!」と共感し、さらに、「うれしいね! ありがとうと言おうネ!」と感謝の気持ちを育てる絶好の機会としています。(ちょっと苦手な一品が入っているときは特にです。)
 子どもが食べられる量を一番よく知っておられるのは親だから、残したときは、「やはり無理だったのかな」と子どもの体調を気遣ったりしながら加減しておられると思います。人は、大切にされてこそ他の人を大切にできます。

《親にとっての子どものお弁当》
◎親子のきずなを強く感じさせる
 親は、子どもがお弁当のふたを開けるときの笑顔を思い、今日は何を、体調はどうなのかなどを考え、工夫し子どもの願いを満たしながら、お弁当をつくる喜びをひしひしと感じておられることでしょう。

◎豊かな心の通い合う場
 子どもは親の愛情を、五感を通して受けることにより「優しい心」「感謝の心」などの豊かな感性を身につけ、一人の人間として心身ともに健全に育っていきます。
 親は子どもの育ちと同時に育てられるのです。豊かな感性を身につけた子どもに共感しない親はいません。

《教師にとって子どものお弁当》
◎家庭(親)・子どもと教師をつなぐ大切なきずな
 日々の教育のなかで、お弁当昼食は園にとって大切な教育の場で、その素晴らしさを確認しています。
 さまざまな環境の中、たとえば、園庭の温かい日ざしの中で、野山に散策に出かけたときに、親の愛情弁当をいただくなど、固定した場所、時間の制約から離れ、そのときどきの教育環境のもとで親の愛情をかみしめながら、昼食の時間を展開できる良さをしばしば実践し、体験しているところです。

 このように、多賀町では昼食を給食にせずに、親御さんの愛情のこもったお弁当によって親子のきずなを一層強くしていただき、お弁当の良さを幼稚園教育の中で十分生かしていき、心豊かで、明るい子どもたちに育ってほしいと願っています。

2002.tagatown.jp