おれだって
ラングストン・ヒューズ/斉藤忠利訳

おれだって アメリカを歌う
色は黒いが おれは兄弟

客がくると そのおれを
奴ら台所で食えと追い払うが
おれは笑って
うんと食って
そして 強くなる

明日
おれはテーブルに座るだろう
客がきても
誰もおれに言えやしまい
「台所で食えよ」と

そのときには
おまけに
奴らはおれが美しいのに気がついて
恥じ入ることだろうって

おれだってアメリカだ

▼ヒューズは、アメリカ合衆国の黒人で、1902年にミズーリ州に生まれました。
第1連は、抑圧され差別されてきた黒人の立場を、その自由と平等を、いま叫ばずにはいられない状況を、強烈に訴えています。
第2連は、アメリカ市民として平等に扱われない状況を、具体的に指摘しています。皮膚の色が違うだけで、人間としての本質になんの変わりもないことを訴えています。
第3連は、やがて黒人も白人も対等の立場に立つ姿を具体的に述べています。未来への自信を力強く方っています。
第4連は、解放への気力を述べています。
第5連は、黒人の、アメリカ市民としての誇りある自己主張です。
人権読本 じんけんの詩(明石書店) 編者 今野敏彦 / さし絵 美馬須美子 から

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