新指定文化財のご紹介【その4】
新たに町指定となった有形文化財のご紹介も今回で最後です。
能面・狂言面 七十二面
多賀大社所蔵
多賀大社には、能面43種59面、能面13種13面が伝わっています。これらの面が製作されたのは室町時代6面、桃山時代1面、江戸時代63面、明治・昭和が各1面となっています。
世阿弥の『申楽談義』には「近江は見まじ(敏満寺)のざ久座なり」と記されていることから敏満寺に猿楽座があったとされていますが、『多賀大社文書』には北坂座(敏満寺村の字名であることから敏満寺座と同一の可能性が高い。)の名も見え、室町初期から多賀社において猿楽が盛んに行われていたことがうかがえます。
これらの面は室町時代以降、多賀社において能・狂言が行われてきたことを示しており、近江猿楽の地における重要な資料となっています。
※当時、多賀大社は「多賀社」と呼ばれていたことに基づき記しています。

能面 翁(白色尉)【室町】

能面 翁(黒色尉)【昭和】

能面 猩々【桃山】

能面 中喝食【室町】